駅の近くに住みたい!そう考えている人は多いもの。実際、駅近物件は人気が高く、物件価格も駅が近くなるほど高くなるのが一般的だ。首都圏では、駅徒歩15分以内と5分以内の物件とでなんと1300万円の差が!(右のグラフ参照)。でも、こう考えたらどうだろう?「ちょっと歩けば途端に価格は安くなる」と。
たとえば、駅徒歩10分以内と15分以内の価格差は815万円。”絶対に10分以内”というならともかく、大雑把に”10分ぐらい”と思っているなら、検討エリアを駅徒歩15分まで拡大してみよう。たった数分の差で800万円も安くなるなら、「ちょっと歩いてもいいかな」と思えるのではないだろうか。
価格が安ければ、当然、住宅ローンの総支払額も低くなる。駅徒歩10分以内の平均価格(5041万円)と、15分以内の平均価格(4226万円)での、総支払額の差を見てみよう。
その差はなんと1214万円!物件価格の差が815万円だから、金利だけで約400万円も多く払う計算だ。さらに、駅徒歩距離を広げると、物件数にも見逃せない差が出てくる。
物件数の差は1316件。選べる物件が多ければ当然、理想の家に出会える可能性は高まるはずだ。”たった数分歩くだけ”で、約800万円も物件が安くなり、約400万円の金利が節約できる。おまけに物件の選択肢も多い。”たった数分”の距離がもたらすメリットを考えると、”少し歩く”は賢い選択になるだろう。
首都圏では、駅の周辺に商業施設や、銀行や郵便局などの生活便利施設が集まっている場合が多い。徒歩15分以内なら気軽に歩ける範囲だし、車を持たない生活もできる。徒歩20分を超えると、バスを使う機会が増えたり、送り迎え用に車を所有する必要性が出てきたりして、かえって負担は増える…なんてことも。
物件価格が安くても、あまりに駅から遠いと、金銭的にも時間的にも負担が増えてしまうこともある。そう考えると、駅徒歩15分というのは、いろいろなメリットがそろった、いい距離感ではないだろうか。