マンションは、中高層型、低層型、タワー型、多棟型に分かれます。
各マンションの特徴をチェック!
最も供給数が多く、選択肢は豊富だ。主に立地条件と総階数によって、2つのタイプに分けることができる。
アクセスの良い立地
建物の高さ規制があまりきつくない、駅に近い商店街のそばや都心部などで、比較的小さな敷地に立つマンションが多い。「アクセスが良く、利便性の高い場所が目立ちます」
角住戸率が高くなる
ワンフロアの住戸数が3~4戸と少なめだけに、プライバシーを守りやすい、角住戸率が高くなるなどのメリットが。「窓が多く、日当たり、風通しが良い家に住める可能性が高くなります」
専用感覚のエレベーター
ワンフロア3戸でエレベーターを出たらすぐわが家の玄関。限りなく専用に近い感覚です。”エレベーター渋滞”もナシ。(●中央区Mさん夫妻)
ムダな共用施設がない
われわれのような帰宅の遅い共働き夫婦は共用施設は使いづらい。だからもともと付いていない小規模を購入。(●市川市Fさん夫妻)
「例えば、小さめの敷地に限界近くまで住戸を入れたマンションの場合、柱や梁が室内に出るなど、間取りプランに物理的な制約が発生する場合もあります。モデルルームでは自分が購入を検討している住戸との違いを確認して」
静かで落ち着く住環境
「駅から徒歩10分程度離れ、公園などが点在する閑静な住宅街にあることが一般的」。建物の高さ規制などで住環境が変わりづらい、第1種・第2種低層住居専用地域(※1)に立つ物件も多い。
隣人の顔が見える安心
「住戸数が少ないだけに住人同士の顔と名前が一致しやすく、防犯上も何かとプラスに働きます」。物件のスケールが小さめなので、住人が”わが家感覚”をもちやすいのも特徴だ。
空が近く開放的な家に
第1種低層住居専用地域なので周囲に高い建物は皆無。空が広くて景色のヌケがよく、特にリビングが開放的。(●練馬区Sさんファミリー)
管理組合の運営が円滑
総戸数は20戸。マンションに愛着をもつ方が多く組合活動が活発。住人数が少ないこともあり合意形成しやすい。(●中野区Kさんファミリー)
「小規模低層型は、高い建物が建てられない第1種低層住居専用地域にある場合が多いのですが、実は準工業地域(※2)など、すぐそばに住環境が異なる用途地域があることも」。近隣生活圏の用途地域も合わせて確認を。
(※1)一般住宅、店舗等併用住宅、学校、診療所などが建てられる。建物の高さ制限などが厳しく、マンションは3~4階程度の低層が中心
(※2)ほとんどの用途の建築物を建てられる。マンションのほか、町工場が集まる地域も
小規模マンションは選択肢が豊富!
総戸数100戸未満のマンションは市場では圧倒的多数を占める。最近のデータでは708物件と、タワー型+100戸以上の約2.7倍だ。23区内に多い点も特徴。タワー型+100戸以上のマンションの合計110物件に対して、小規模は422物件と、選択肢は4倍近くに広がる。
※2011年9月6日発行リクルート『スーモ新築マンション首都圏版』「スーパーガイド」掲載物件の集計より
共用施設が多彩であることが魅力。多様な世代にわたる多くの住人が暮らす、ひとつの街ともいえる。
好条件の立地に多い
湾岸を含む都心エリアで特に多く販売されている。「都心からの距離が近いマンションも多く、通勤通学に便利なほか、買い物や生活に必要な施設が近いなど、暮らしの利便性に優れていることも特徴です」
多様な世代が暮らす
1LDK~4LDKなど幅広いタイプの間取りがある物件が多く、シングル~シニアなど多様な世代が暮らす場合が多い。世代が違っても住人同士がつながりやすいように、入居後のコミュニティ形成を支援する物件も。
資産性の維持に期待できる
「背が高く、目立つタワーマンションは、その地域のランドマークとして認知されるだけに、資産価値が長期にわたって維持されることが期待できます」。上で説明している「好条件の立地に多い」ことも資産性の維持要因に。
タワーならではの共用施設
「仮に低層階を購入しても、高層階の共用施設を利用すれば絶景が楽しめるのもタワー住まいの魅力です」。2~3階分が吹抜けで、コンシェルジュサービスが付くロビーなどを備えるマンションも多い。
超高層階なら北向きでも明るい
眺望最優先で北向き住戸を購入。暗くないか心配したが30階の超高層なのでヌケが良く、想像以上に明るいです。(●江東区Fさん夫妻)
重宝してます生活サポート施設
家で仕事をしたいが、子どもがいてはかどらないときは高層階のライブラリーへ。眺めも良くて集中できます。(●川崎市Nさんファミリー)
大きな地震の発生後のエレベーターの復旧など、万が一の防災対策をチェック。「眺望が魅力の物件だけに周囲の建築計画をしっかり聞いて、将来的に眺めを遮りそうな建造物が建築されないかも確認を」
緑、自然が身近な環境
「郊外の立地が多く、水や緑など自然に親しみやすい環境です」。最寄駅までのバス便が充実、駅徒歩10分圏内、最寄駅が急行停車駅であるなど、都心部へのアクセスは比較的良好なマンションも多い。
子育てファミリーに人気
自然が身近、キッズルームなどが整うことから、子育てに適した住環境を求めるファミリーに人気。住人の家族構成が似ているだけに交流の輪が広がりやすく、防犯、防災の面でもメリットがある。
修繕積立金が割安に
超高層であるタワーと比べて、外壁塗り替えなどの修繕費用は割安な場合が一般的。「住人、つまり管理組合員の数が多いため、共用施設の充実度のわりに管理費も割安な傾向に。スケールメリットを享受できます」
多彩な共用施設
「広大な敷地を活かして敷地内に住人専用の公園、遊歩道を設ける物件も」。さらにキッズルーム、キッチン付きパーティールーム、カラオケ・シアタールーム、保育所、ミニショップなどバリエーション豊富だ。
快適で安全な共用施設が魅力
快適で安全な共用施設が魅力キッズルーム、ジム、プールなど充実した共用施設が、1回わずか200~300円で使えるのが素晴らしい。(●足立区Mさんファミリー)
ママ友同士のネットワーク拡大中
赤ちゃんとママのための交流会、幼児向け英会話教室などが定期的に開催され、交流の輪が広がります。(●横浜市Kさんファミリー)
最近では保育施設、スーパー、飲食店などが低層階に入居するケースが増えており、生活利便性が高い。「テナントの飲食店が近い低層階住戸を検討する場合、臭い、音などが日常生活に影響しないか確認を」
管理費・修繕積立金は規模による差は小さい
高層階の外壁・窓のメンテナンス、修繕工事などが比較的ハイコストだけにタワー型がやや高めだが、全体的には出費額に大差はないことが分かる。大規模マンションには、多彩な付帯サービスや共用施設が備えられている場合が多く、小規模と同程度の出費にもかかわらず、その恩恵にあずかれるのは魅力だろう。
※リクルート「首都圏新築マンション購入者動向調査アンケート」より(2010年8月~2011年7月)。1円未満は切り捨て
301戸以上の大規模マンションの住人の回答から集計したもの。コンシェルジュはタクシーやクリーニングの手配から、小児対応の救急病院を探してくれるなど、きめ細やかに暮らしをサポート。ゲストルームは家の「客間」が不要になり、専有部を100%自空間として使えるメリットももたらした。
※2011年3月1日発行リクルート『スーモ新築マンション首都圏版』「最新版 共用施設ランキング」より