2009年6月4日、長期優良住宅を融資対象とするフラット50の取り扱いがスタートするとともに、フラット35の制度が拡充されました。面白いのは、フラット50を借りて買った家を売却する際、購入者にフラット50の債務を引き継げること。これまでの『常識』は、家を売る時はローンも精算するというものだったのに…。今後金利が上昇すれば、低金利のローン付き物件は、競争力が増すことになるでしょう。
ついに、フラット35も100%ローンが可能になりました。しかし、フラット50の借り入れ限度は購入金額の60%まで。なんか少ない…。「超長期ローンだけに上限を抑えたのだな」と思いますが、フラット35と併用すれば、結局は100%まで借り入れできることに。いいのか悪いのか。
ところで、フラット35は、借り換えにも利用できるようになりました。従来の借り換えは、現在のローンの残期間を引き継ぐのが一般的ですが、フラット35の考え方は、35年から現在のローンの経過年数を差し引くといったもの。当初20年でローンを組んでしまって「短すぎた」と後悔している人も、銀行に気兼ねすることなく返済期間の延長を検討できますね。
ニューフェイスのフラット50と制度拡充となったフラット35。上手に利用したいものですが、超長期ローン、100%ローンは負担の先送りであるのも事実。一歩踏み込むのは簡単ですが、無事に出口を見つけられるかどうか、きちんと資金計画を立てた上で選択しましょう。