パート1に続き、「住宅ローン、借入額はどうやって決めるのが正解?」について考えましょう!今回は、「返せる額」についてです。
「返せる額」を出すにあたって、真っ先にするべきなのは、今までの暮らしぶりを振り返ることです。下図のように、「現在の出費」と「購入後の出費」を同程度とすることで、購入計画に無理がこないようにしましょう。
まず、「現在の出費」を把握します。賃貸の人であれば賃料、持ち家の人であれば住宅ローンや維持管理費に、家を買うためにしている貯蓄を加えてください。Wさん夫婦のケースは、「現在の出費」が年間で180万円。「購入後の出費」がこれを上回らない程度であれば、今の暮らしを維持できると推測できますね。
「購入後の出費」のうち、維持管理費とは、管理費・修繕積立金、固定資産税などを指します。Wさん夫婦のケースでは、この金額が40万円ほどになる見込みですから、ローン返済に充てられるのは140万円。この範囲内でローンを組むことが肝心です。
よく見られるのが「4,000万円借りられるけど、実際には3,000万円の返済能力しかない」といった「借りられる額」よりも「返せる額」の方が少ないケース。Wさん夫婦がまさにそうで、その差はおよそ1,000万円!このままでは実力以上のローンを組んでしまうところでした。住宅ローンは、「借りられる額」の範囲で、「返せる額」を借りるのが正解!「返せる額」としっかり向き合って、借り過ぎを防ぐようにしましょう。
この記事は、2022年3月17日現在の情報です