太陽光発電システムは、屋根に載せた太陽電池で太陽光を受けて、そのエネルギーを家庭で使える電力に変える仕組み。雨の日や夜間は電力会社の電気を使い、逆に太陽光で発電して余った電力は電力会社に売って、毎月精算する。最大出力4kWの太陽光発電システムで、電気代換算で年間10万円程度の電気が家庭でできる。
(右)従来の結晶シリコンとは異なるCISを原料とする太陽光発電システム。黒色のパネルが特徴で、落ち着いた表情を屋根に与え、さまざまな屋根にフィット●昭和シェ ル石油
最近の太陽電池の特徴は、太陽電池モジュール(規格サイズ)の小型化などによって、搭載効率が向上していること。以前は、狭小敷地の寄棟屋根などは搭載しにくいので、あきらめていたケースもあった。しかし寄棟屋根対応の太陽電池を選べば十分な電力を得ることができるようになっている。
太陽電池には屋根置き型と屋根一体型がある。既存住宅への設置は、主に屋根置き型になる。新築の場合はいずれかを選べる。屋根一体型は、見た目がすっきりするのが特徴だ。一方、屋根置き型も、かなりスマートになってきており、デザイン的にあまり遜色はない。
(右)【屋根一体型】周囲の屋根材と美しく調和する「段葺き」方式を採用。屋根との一体感を高めた太陽光発電システム。化粧スレートや洋瓦、和瓦にも合う●昭和シェル石油
設置費用は、設置工事費、パワーコンディショナーなどの関連機器込みで最大出力1kW当たりの平均が70万円前後。一般的には3~4kWのシステムを設置することが多いので、210万~280万円が目安だ。
(右)【屋根一体型】薄型太陽電池モジュールを支えるステップバーなどの工夫で、仕上がり高さを抑え、瓦の連なりを思わせる段葺き形状を実現●三菱電機