不動産・住宅サイト SUUMOトップ > > 一戸建て・土地の基礎知識 > 地産・地消のマチ、埼玉生活のススメ
近ごろよく聞く「地産・地消運動」。簡単にいえば地域で採れた農産物を、地元で食べて消費する仕組み作りのこと。埼玉では早くからこれに取り組んできた。とくに農産物直売所の活性化には力を入れていて、ここ5年で県内直売所の売り上げはなんと約50億円もアップしたとか。県全域に広がる直売所では、地元の採れたて野菜が新鮮なまま、しかも安く手に入る。家庭の台所を預かる子育てママにとってこれはありがたいハナシ。消費者が意識しなくても、地産地消を実現できる環境が整いつつある。
小中学校では「食育」への取り組みも盛ん。平成20年に始まった「みどりの学校ファーム」が目指すのは、県内全小中学校に農園を設置するという壮大なもの。子どもが田植えや稲刈りをして土にふれ、そこに棲むバッタやカエルなどの小さな命の存在、農業と食のつながりを体で覚える。
また地域レベルでは、地元農家や食の専門家が「食育ボランティア」として、親子クッキング教室、そば打ち教室など、子どもが食の知識を楽しく学ぶ場を提供している。
こうした小中学校の大規模な取り組みがある一方、ファミリーで食育にふれるスポットも身近。県発行の「グリーン・ツーリズムマップ」には、県内で田植えや収穫体験、そば打ちなど“食の体験”ができるスポットが掲載されているが、その数はじつに200箇所を超える。そのひとつ深谷市の埼玉県農林公園では、初夏から秋にかけて多彩なフルーツが実る。週末開催の収穫体験は子どもに大人気だ。
埼玉県は、都心近郊ながら大型公園やキャンプ場など、家族でアウトドアに出かけられるスポットも数多い。それも、開発された住宅地の近くにダイナミックな自然が残されている。例えば、所沢は県内屈指の人口を抱えるベッドタウンだが、中心街から数十分車を走らせれば「トトロの森」と呼ばれる狭山丘陵が広がり、豊かに息づく動植物が四季折々の顔を見せてくれる。里山の景色が驚くほど身近だ。
じつは埼玉は農業が盛んなエリア。野菜の産出額は全国トップクラスを誇っている。とくに小松菜やねぎの産出額は全国1位で、ほうれん草、小麦、梨の生産も盛んだ。ゴーヤなどの意外な野菜もじつは埼玉でつくられている。こうした地場の農産物は、近所の農産物直売所や、スーパーの県産品コーナーで手軽に手に入る。