太陽光発電&エコ給湯器で地球にもお財布にもecoな生活

11年06月15日
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太陽光発電パネル エコ給湯器

エコ給湯器がおトクなのはなぜ?

家庭では給湯に最もエネルギーを使っている

家庭における用途別のエネルギー消費の割合
家庭における用途別のエネルギー消費の割合

国内では一般的に冷房より暖房の方が
エネルギー消費量が多く、給湯はさらに多い

(出所:エネルギー・経済統計要覧)

家庭で使うエネルギーは年々増加傾向にあり、地球環境の観点からも削減が大きな課題になっている。
では、家の中で最もエネルギーを使っているのはなにかご存じだろうか? 冷暖房をイメージする人が多いかもしれないが、実は給湯用が最も多く、3割前後を占めるのだ。
給湯器をエコ化することでエネルギーやCO2排出量を大きく削減でき、さらには光熱費がおトクになることが理解できるだろう。

エコ給湯器にはいろいろな種類がある

ひとくくりにエコ給湯といっても、いくつかの種類がある。
電気と大気中の熱を利用してお湯を沸かすシステムがエコキュートだ。火を使わずに大気中の熱を利用してお湯を沸かすシステムだ。
一方、エネファームとエコウィルはガスを利用して燃料電池やガスエンジンで発電し、そのとき発生する熱でお湯を沸かして給湯に使う
ほかにガスを利用する給湯器としては、排熱(潜熱)を回収して給湯効率を高めたエコジョーズもある。

エコキュート

(画像提供/コロナ)

エネファーム

(画像提供/東京ガス)

エコウィル

(画像提供/東京ガス)

エコジョーズ

(画像提供/東京ガス)

設置にかかる費用の差は光熱費に現れる

エコ給湯器の導入費用は、機器によって異なる。工事費別の本体価格では、エコキュートは容量や機能などにより80万~100万円前後、エネファームは280万円前後、エコウィルは90万円前後、エコジョーズは給湯能力(号数)や機能により20万~40万円前後といったところだ。金額に大きな差があるが、価格が高いほど効率や性能も高く、光熱費を多く減らせると考えていい。
なお、エコジョーズ以外の機器はお湯を貯めるタンクが付くので、通常の給湯器よりも広い設置スペースが必要になる。

月々の光熱費や導入費用は?

年間の光熱費が数万円減らせるケースも

エコ給湯器を導入すると従来型のガス給湯器と比べてどのくらい光熱費が減らせるのか。 まずエコキュートで節約できる給湯コストは年間4万円強程度。電気の使用量は増えるが、電気代が安くなる夜間にお湯をわかして貯めておける。
エネファームとエコウィルはガスを使うのでガスの使用量は増えるが、使う電気量をそれぞれ約60%と約40%減らせるため、電気代の低減になる(戸建住宅4人家族の場合の試算)。
また、ガス会社によっては使用する機器によって割安なガス料金を適用できる。 エコジョーズは年間1万~1.5万円程度のガス代が節約できる。

コラム
導入費用が高いほど節約効果も高い?!

エコ給湯器は本体価格が高く導入費用がかかるほど、光熱費の節約効果が高くなるのが一般的だ。機器のタイプにもよるが、ざっくり計算すると節約できる年間光熱費の20倍程度の導入費用が目安になるだろう。
ちなみに機器の保証期間(無償修理期間)はエコキュートが部位により2~5年、エネファームが10年、エコウィルが最長10年、エコジョーズが2年などが一般的だ。

エコ給湯器で節約できる光熱費  (年間当たり)
エコキュート給湯費用を4万1700円程度節約  (従来型ガス給湯器との比較)
エネファーム光熱費(電気代+ガス代)を約5万~6万円程度節約
(従来型ガス給湯器+大規模発電所による電力との比較)
エコウィル光熱費(電気代+ガス代)を約3万円程度節約  (同上)
エコジョーズ給湯費用を約1万円、床暖房を合わせて年間の給湯・電力費用を同約1万5000円節約  (従来型ガス給湯器との比較)

【試算条件】
〈エコキュート〉東京の4人家族。使用湯量407~644リットル(43℃換算)。エコキュートの電気料金:昼間時間28.28円/kWh、朝晩時間23.13円/kWh、夜間時間9.17円/kWh。ガス料金118.16円/m2(都市ガス13A)。機器の運転・制御の電力料金は含まず。電力料金には基本料金と割引料金は含まず(コロナ調べ)
〈エネファーム・エコウィル〉木造戸建住宅150m2、4人家族、床暖房使用(東京ガス調べ)
〈エコウィル〉戸建住宅、4人家族。床暖房使用(東京ガス調べ)
〈エコジョーズ〉木造戸建住宅120m2、4人家族、給湯負荷17.1GJ/年間、床暖房負荷9.9GJ/年間、暖らんぷらんとエコ割引制度を適用した場合(2010年10月時点の平均原料価格に基づいて計算した税込み金額)(東京ガス調べ)

太陽光発電との組合せでさらにおトクに

エコキュートと太陽光発電の併用については前ページで述べたが、エネファームやエコウィルと太陽光発電との組合せも有効だ。エネファームもエコウィルも発電機能があるので、太陽光発電との「ダブル発電」で発電量を増やせる。
増やした分は太陽光発電の売電量を増やせるので、電力会社からもらえる「収入」がアップするというわけ。

ダブル発電 運転パターン例
ダブル発電をした際の電気量の変化

(画像提供/東京ガス)

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国や自治体の補助金を活用しよう

エネファームの補助金は2011年度も継続の見通し

エコ給湯器への補助金は国の厳しい財政事情から縮小の方向にあるが、エネファームの補助金は2011年度も継続されることになった。
1台あたりの補助金は、「従来型給湯器」の購入費との差額の1/2+工事費の1/2で、上限は105万円
4月8日から募集が始まっている。

各自治体でも補助の対象に

各自治体でも太陽光発電やエコ給湯器などの補助制度を2011年度も実施しているところがある。
例えば東京都江東区では5~10万円を上限に、エコキュート、エコジョーズ、エコウィルの 設置費用の10%を補助してくれる。エネファームにいたっては、40万円が上限となっている。
また東京都府中市でもエコキュートやエコウィルの設置費用が1件あたり3万円補助される。同じく三鷹市では、高効率給湯器の設置費用を対象に1件あたり2万円の補助金制度を実施中だ。
その他の自治体でも補助金を実施していないかどうか、問い合わせてみよう。

まとめ
最新設備を導入してエコロジーとエコノミーを両立しよう!

太陽光発電もエコ給湯器も、最新設備を導入することでエネルギーやCO2排出量を削減でき、ひいては光熱費も節約できて家計がラクになることが分かった。節約効果の高い機器は導入費用もそれなりにかかるが、国や自治体の補助金を活用することでおトク度をアップできる。
なにより、少ないエネルギーで夏も冬も快適な住まいが実現すれば、住む人にとって「エエコト」だろう。

さっそくお財布にecoな設備のある物件を探してみよう!

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取材・文/大森広司(オイコス) デザイン/コントロールプラス
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